初めてThe Jon Spencer Blues Explosion(ジョンスぺ)を聴く人におすすめのアルバムとは

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3ピース(しかもベースレス)ながら、圧倒的な音圧とテンションで世界をあっと言わせたThe Jon Spencer Blues Explosion(通称ジョンスぺ)。ロックファンであれば、必ず聴いておきたい重要バンドの1つです。一方で、ジョンスぺは多くのスタジオアルバムを残しており、どれから聴けばよいか悩んでしまうもの。そこで、初めてジョンスぺを聴く人におすすめの名盤「オレンジ」についてご紹介していきたいと思います。

初めてのジョンスぺなら名盤Orange(オレンジ)がおすすめ

オレンジの基本情報

名盤「オレンジ」がリリースされたのは、1994年のこと。コレを書きながら、そんなに前のアルバムなのか!?と驚いています。というのも、その内容は全く色あせておらず、むしろ新しさを感じるほどなので。ジョンスぺとしては3枚目のアルバムです。

バンドの中心人物であるジョン・スペンサーは1965年生まれなので、29歳ころの作品。勢いと老獪さが入り交じる、ロックミュージシャンとして1つのピークがこれくらいな気がします。本ブログで紹介したいくつかのアルバムはやはり29歳や30歳ころにリリースされたモノなので。

なお1994年と言えば、オアシスのデフィニトリー・メイビーやブラーのパークライフが発売された、ロック的にはアツい年です。

オレンジのおすすめポイント

名盤オレンジのおすすめポイントは強烈なまでの疾走感です。ロックに心を奪われた人であれば、1曲目のベルボトムズを聴いた瞬間に、ジョンスぺが好きになるはず。それくらい強烈な印象を聴く人に与えます。

全曲こんな感じで疾走してくので、13曲目のグレイハウンドまで一気に駆け抜ける印象です。

ジョンとジュダのツインギターも猛烈にカッコ良いのですが、ラッセル・シミンズのドラムがまた良いんですよね。タイトで、キレがあって。この3人だからこそ出せる音。バンドって最高だよなぁなんてことを思います。

なお、冒頭でも少し書きましたが、ジョンスぺにはベースが居ません。なのですが、ベースっぽい音がしています。どうやっているのかは不明ですが、低音をブーストさせているのかもしれません。

ジョンスぺのオレンジが気に入った人におすすめの名作アルバム3選

The Jon Spencer Blues Explosion(ジョンスぺ):Acme(アクメ)

1998年にリリースされた、ジョンスぺとしては5枚目のアルバムです。このアルバムで高い評価を得て、ジョンスぺ人気が不動のモノとなったように記憶しています。

オレンジのようなロックンロールの疾走感は残しつつ、サンプリングなども入り、ちょっとアダルトなジョンスぺが楽しめるアルバムです。

この曲などは、どことなくビースティボーイズを感じさせたり、音楽的な幅を大きく広げている様子が伝わってきます。90年代っぽさ満載と言いましょうか。

MC5:KICK OUT THE JAMS(キック アウト ザ ジャムス)

ジョンスぺのゴリっとした雰囲気が好きなのであれば、MC5は必聴。1960年代後半から70年代にかけてデトロイトで活躍していたバンドです。なんだかもう、全てがゴリゴリとしており、反社会性を感じさせるほど。69年にリリースされたアルバムとは思えないほどの強烈なインパクトがあります。

あまりの凶悪さにFBIからマークされていたなんてウワサを聞いたことがありますが、ウソではないかもなんてことを思いつつ。パンクファン必聴の1枚です。

The Sonics(ザ ソニックス):HERE ARE THE SONICS!!!(ヒア アー ザ ソニックス)

ジャケットからはそれほど凶悪な印象を受けないのですが(周りの薄いブルーのせいでしょうか)、音は凶悪そのもの。録音レベルを目いっぱいまで上げたであろうざらざらとしたサウンドが特徴です。

リリースされたのは1965年のこと。ビートルズで言えば超名盤「ラバーソウル」の時代に、こんなゴリゴリとしたロックを演っていた人たちがいたのかと思うと、かなりドキドキします。ガレージロックの名盤中の名盤です。

ジョンスぺのオレンジが気に入った人におすすめの映画:ベイビードライバー

数年前、ジョンスぺがちょっとした話題になったのですが、そのきっかけがこの映画。ベイビードライバーです。映画のスタートがオレンジ収録のベルボトムズ。曲の疾走感に合わせた車の運転がなんともクールです。

この映画は、音楽ありきでストーリーを作ったと言われているほど劇中の音楽がクール。ロックファンは見逃せません。レッチリのフリーなども出演しています。

ジョンスぺのオレンジをぜひ聴いてみて

以上、ジョンスぺを初めて聴く人におすすめの名盤「オレンジ」の紹介でした。この疾走感や、ベースレスならではのタイトな音、クールな演奏、良い意味での90年代っぽさなど、ロックファン必聴の1枚です。まだ聴いたことがないという方はぜひ聴いてみてください。1曲目のベルボトムズからぶっ飛ぶこと間違いなしです。

最後に余談ではありますが、ジョンスぺに関する思い出を少し。私自身は残念ながらジョンスぺのライブを観たことがありません。友人が見たという話です。

ジョンスぺは2000年のサマーソニック(1回目の開催)のトリを飾っていました。当時は凄い人気だったんですね。ジョンスぺ前はジェームス・ブラウン。なんとも豪華なステージです。

そのJBがノリに乗ってライブを続けた結果、持ち時間をかなりオーバー。最後は電源を落とされる始末だったとか。トリだったはずのジョンスぺは持ち時間がほとんどなくなってしまったそう。

当時の音楽誌によると、ジョンスぺはステージ袖からJBのライブを観ていたとか。どんな気持ちだったのでしょう。まあ、持ち時間のことなど気にせずに、純粋にライブを楽しんでいたのかもしれません。

そんなJBも鬼籍に入り、ジョンスぺもメンバーの健康上の理由により今後の活動予定はないとのこと…。ライブはやはり見れるときに見るべきですね。JBもジョンスぺも見たかった…。

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